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◇なななの短編◇
第10章 レイは外!(この前、人を拾いました)
「かわいぃいいい~大好きだっ!!」
………質問に答えなさい。
「んもっレイってばっ…」
クルっと顔を向けたら、やっぱりニコニコのレイがいて、
この八重歯すごい良くできてる…とかどうでもいいことを思った。
「恵方巻きっっ!!」
「は?」
「買ったんだなっ!?」
へらぁっとした口からヨダレが出そうなくらい喜んでるレイがかわいかった。
きっと、さっきの買い物の私の記憶を見たんだろう。
「買ったよ…黙って食べなきゃいけないんだよ、レイ出来んの?」
「できるっ!!」
5歳児め。
あんまりかわいい笑顔だから、キュンとしちゃったでしょうがっ。
んで…さっきから、レイの唇ばっか見てる私はやっぱ彼の変態うつったんでしょう。
「………珍しいね、レイがキスしてこないなんて。」
「え、だって。」
レイはキョトンとしながら、カポッと八重歯を外した。
あ、それってそんな感じで取れんだ。