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◇なななの短編◇
第11章 さっぽろ雪まつり!(B,近甘,ᙠ)
あっ…と声を上げて、私は隼人の後ろに並んでいた人を見上げた。
「気にすんな」
そう言ってその人は隼人に微笑んで頭をわしゃわしゃと撫でている。
「す…みません……」
「別に大丈夫っすよ」
慌てて頭を下げるとその人がそう言って私に微笑んだ。
長身でガタイがいい。
少し長いクセのある黒髪に精悍な顔立ち。年は30歳半ばくらいだろうか。
スラリとした光瑠さんや要さんとはまた違ったタイプのイケメンで、頼りがいのある大人の男の人って感じ…だ。
口元に生やしたヒゲがまた男らしさを助長させている。
なんか……知り合いに…似てるような……でも誰だろう…。
とにかく、女の人にとてもモテそうだとか、そんな事を考えていると、隼人はその人に向かってペコっと頭を下げた。
「ごめんね、おじさん!」
「おじっ…──」
隼人の言葉を聞いて、目を見開いた彼は、ガクッと項垂れて片手で顔を覆っている。