この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
◇なななの短編◇
第12章 なぁなぁな2人
買って来たビールを、中身の少ない大きな冷蔵庫に入れ終えた樹は、振り返って机の上のビニールを見た。
────────私のも入れておいてくれる?
「……買う必要、なかったか」
独り言をいいながら、ビニールを掴んで再び冷蔵庫を開く。
そして、すでに先ほど自分が入れた糖質ゼロのビールの隣に同じビールを並べる。
ま、別に置いとけばいいか。
今日飲まなきゃ明日以降飲むだろう。
そのまま、ビニールに入っているビールを掴むと、突然アサヒのビールが出てきて動きが止まった。
智は飲まないそのビール。
「……おんなじこと考えてるし」
そう言いながら、樹は自分が先ほど並べたアサヒのビールの隣にそれを並べた。