この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
◇なななの短編◇
第12章 なぁなぁな2人
「っ…は…あっ…」
息も絶え絶えな状態で、智はゆっくりと樹の方へ体を向ける。
湯気が立ち込める中、樹の不安そうな表情を捉えて、智はゆっくりと跨がった。
……別にもう、ここでしちゃってもいい。
というか、体が疼いて、今すぐにでも欲しい…っ…
そんな事さえも思い始めている。
しかし……
「いつきくん……っ」
樹の首に腕を通した智は、樹の太ももに腰を下ろす。
「焦らすなってっ……」
樹のソレよりも、奥に座った智に、樹は余裕なくそう言うと、はぁ…と苦しげに智は息を吐いた。
「そうじゃなく…て…」
「……ともちゃん…?」
「ごめん……」
クタッと力が抜けた智を支えながら、樹は目を見開く。
「大丈夫っ…!?」
顔を覗き込むと、智の顔が異常に紅くなっている。
「のぼせちゃっ…た…」
「っ……ごめんっ…!」
ハッと我に返った樹は、そのまま智を抱えてお風呂場から智を出した。