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◇なななの短編◇
第13章 もしもな2人(近くて遠い)

俯いたまま顔を一向に上げない真希。


そんないじらしい彼女に要は優しく微笑みながら、真希の腰に手を添える。



「……? 要さ──」




ふぁさ…と音を立てて、要は軽やかに真希をソファーの上に押し倒す。


そして、驚いている真希に、ニコリと微笑みを向けたあと、ゆっくりとその唇を塞いだ。




「んっ……」




漏れた吐息。


腰に添えていた手は、ゆっくりと真希の体の上を滑って、両手で真希の頰を包み込む。


少しの間、触れるだけのキスをすると、要は顔を少しだけ離して、至近距離で真希の事を見つめた。




「僕は…真希さんと毎晩こう出来さえいれば、体を壊したりしないので、心配しないで下さい」


「っ……か、からかわないで下さいっ!私は真面目にっ…」


「からかっていませんよ? 僕はいつだって真剣です。特に、あなた相手には──」


「っ…んっ…あっ……」


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