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◇なななの短編◇
第14章 ホワイトデースペシャル(bloʇbnilᙠ)


つかれた……

たく…あいつといるとその勢いにやられていつもどっと疲れる。


立ち尽くしている桜をチラと見て、俺は背を向けた。



「桜」

「はい」

「余計なこと考え過ぎんなよ」



そう言って扉を開くとカランと音が鳴る。


大体幸と俺がどうこうなんて、前も言ったがどう考えてありえねぇだろ…と思うが…


以前、元嫁とまで勘違いして、妬いてた桜のことを思うと、今のも勘違いしててもおかしくねぇ。



「……別に…疑ってないです」


「ならいい」



だったら、機嫌を直せよ。


顔は見てないがどう考えたってその声音からまだ不機嫌なのが分かる。


振り返ると、少し俯きながら、トボトボと俺の後をついて来て、店の扉を閉めていた。



「来るの、早いな」


「……やることなくて、暇だったから」



……会いたかったとか言えば可愛げあるのにな。

まぁ真相は分からないが。


お返しも決まってないし、雰囲気があまり良くない。


もうこの際だから、本人に聞くのがいい気がして来た。







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