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◇なななの短編◇
第16章 困る騎士(† 姫と剣 †)

───────────────…


外でリューイの剣技を見ていただけなのに、気付いたら家のベッドの上で服を脱がされている。


何度しても慣れなくて、体を隠すけれど、こうするたびにいつもとは違って少し余裕のなさそうなリューイを見れるのが好きでたまらない。


雑に縛られた亜麻色の髪が解かれて、緩く波打った髪が肩まで降りる。


その仕草がとても色っぽくて、普段からかっこいいリューイがさらにかっこよくみえる瞬間だ。




「そういう目で…じっと見ないでください」




そういう目がどういう目なのかは、私自身では分からない。




「どうして……? いや?」


「………いや…といえばいや…ですね」




そう言いながら、リューイは私の事を優しく抱きすくめる。


肌と肌が触れて、温もりが直に伝わると途端に、幸せな気持ちがじんわりと体に浸透していくのが分かった。




「自制できなくなるので」


「……自制なんてしなくてもいいっていつも言ってるのに」



そして、リューイはいつもそう言いつつ、私の事をとても大事に大事に抱く。




「少しくらい…乱暴でもいいって私は思ってるけど…」



今の発言は、はしたなかったかもしれない。


そう思って、少し後悔したけどリューイは、軽く目を見開いてフッと笑った。



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