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◇なななの短編◇
第4章 2013年2月9日(近くて遠い)
いつもと違う光瑠さんの姿に目が点になった。


「何か言えっ…」


そう言われてすぐに答えなきゃと思うけど…

弱気に謝る光瑠さんが新鮮で身体がビックリして動かない。


「今さらですね」


「あっ…」


するりと腰に要さんの腕が回る。


「真希さん…」


ドキッと心臓が鳴ってこちらもまた身体が固まる。


「僕なら絶対に泣かせませんよ…?」


「あぁあぁっ!!うるさいっ!!この俺が訳も分からず謝ったんだっ!もうお前は必要ないっ!」


「何で傷付けたかも分からないなら、また真希さんを傷付けますよ…。そんなことになるならいっそ僕のところに───」


わぁあっ

どうしようっ…



「おねえちゃんをはなせぇえーー!」




え…?


あわわわしていると、甲高い声が聞こえてきて、三人同時にピタッと動きを止めた。


「隼人…?」


声をかけると、寒さで顔を紅くした隼人がムッとしながら、腰に手を当てた。


「おねえちゃんを困らせたら僕がただじゃおかないからぁー!!!」


……………はやとっ…

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