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◇なななの短編◇
第4章 2013年2月9日(近くて遠い)
─────────…


私がニコニコしながら、古畑さんと愛花ちゃんにさきほどの隼人の勇姿を伝えると、二人はなるほど…と呟いて笑った。


「だから、お二人の呑むスピードが早いわけですね…」


「え?」


「あ、いえなんでもありませんっ…」


絶対に今なんか言ったのに…

私はふーんと呟きながら愛花ちゃんにホットチョコレートをもらった。


「おいしい…」


ずっと外にいたからとても温まる…


「そうだ、真希さま!いいものお見せします!」


「……いいもの?」


古畑さんは楽しそうにそういうと、お待ちください、と言って、部屋を出ていった。


いいものってなんだろう…少しワクワクしながらホットチョコレートをすする。


チラと隣を見たら、疲れきった隼人がスヤスヤと眠っていた。


「……本当に、隼人様って天使ですねっ…」


小声で愛花が言う。


「うん…」


まさしく天使…

元気で、かわいくて、
さっきみたいにたまにヒーローになる。


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