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◇なななの短編◇
第7章 【近くて遠い書籍化記念】Trick or Sweet


「ママ、おねつ、ありゅの?」



望の言葉に、ハッとした私は、なっ、なんで!? と声を上げた。



「何を思い出しているのか知りませんが顔が真っ赤ですよ」



「そ、そんな思い出してなんかっ……」



片眉を上げる要さんから目をそらして、私は渡されたメイド服を広げた。




「ちょっと……っこれ、なんか短くなってない!?」




「はい! ハロウィーン仕様に、丈を短くして胸元を少し開きました! カチューシャも作ったんですよ!」




ヒラヒラのカチューシャを愛花ちゃんが得意げに出す。



やっぱり、こういうセンスがある。
すごいな愛花ちゃん……



じゃなぁーーい!!





「こ、こんなの着れないよっ……!」



「ダメ、光瑠を喜ばすために絶対必要なんだから!」




隼人の厳しい言葉に何も言えず睨み付ける。




「分かってる……? 今日はハロウィーン……そして……」




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