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タケルと恭子の1224
第2章 21:00

「どっちでもいい…

タケが
話聞いてくれるなら

どっちでもいいよ」




「また…

泣いちゃいそう?」




「……かも…」




「わかった」



タケルは
ゆっくり話ができて

恭子が
泣きたいだけ泣ける

恭子の部屋を
選んだようだ



タケルは
いつものように
恭子に優しい
笑顔を見せ


「恭子ちゃんち行こう」


そう言って
歩きはじめた




いつも泣かない恭子が
泣いている

今までとは
比べものにならない程

失恋した男が
好きだったに違いない



恭子が
そんなにも
好きなのに

恭子が
こんなにも
好きでいてくれるのに


なんで
振ったりすんだよ


アホじゃないのか?





俺なら







一生
放したりしないのに






そんなことを
考えながら

タケルは
ズボンのポケットに
手を入れた



気がつけば
雪も降りそうなほどの
寒空の下


タケルは
マフラーもコートも
まとっていなかったのだ
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