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王子と専属メイドの戯れ
第2章 携帯
西園寺さんは叫んだわたしに少し驚いて、目線をわたしに向けました。




「………?」



あっ!わたしってば…!


「す、すみませんっ!あの…驚いてしまったものですから…」



だって、西園寺家って言ったら、東大寺家に並ぶ大財閥のひとつ。




光騎さまにしか仕えないわたしは、あまり他の財閥の方々との交流はありませんが、それでも名前は知っています。


確かご子息がお一人同じ学校にいたはず…。


まさか同じクラスになるなんて…




「……あぁ…お前は東大寺家のメイドだな」



えっ?!
西園寺さんはわたしをご存知でした!




神崎さんといい…わたしみたいなメイドって目立つのかな…



「は、はい。水無月里音です」



わたしはそう言い、思わず一礼してしまいました。


「ふーん…」


西園寺さんはわたしを上から下まで見ると、興味なさそうに顔を背けました。




うう…なんだか緊張します…




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