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王子と専属メイドの戯れ
第7章 下校
「光騎さま…」


近くで見上げる光騎さまの顔は厳しいものでした。


「里音、具合悪いの?」



その言葉にわたしは慌てて答えます。



「いいえっ!元気です!」


「…保健室行ったの?」


「あの…顔色が悪いと言われて、一応…。でも、少し寝て、元気ですよっ!!」



わたしは光騎さまに安心して欲しくて必死でした。



光騎さまはジーっとわたしを見ていましたがハァッとひとつため息をつくとわたしの頭に手を乗せました。



後ろの女子がキャーッと悲鳴に近い声をあげます。




「…あまり心配させるなよ」



そう言って頭を撫でてくれる光騎さま。


なんてお優しいんだろう……!!


わたしはその行為に感激しました。



「はいっ!体調不良に気をつけます」


こんなことで光騎さまを心配させては専属メイド失格ですっ



「………そっちだけじゃなくて……」



「え?すみません、光騎さま、なんでしょう?」


「いや…ほら…車にいこうか」



「?…はい」



ボソッと言った光騎さまのつぶやきは聞こえず、わたし達は迎えの車に向かいます。


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