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王子と専属メイドの戯れ
第8章 宿題

「ここはITがこれを指してるから…」

「なるほど!ではこちらが…」

「そう。ここはこの文法で…」

「それだったのですか!」



光騎さまは懇切丁寧に教えて下さいました。


訳を言うのでなく、どうしてこうなるか、ということもわたしにわかりやすく教えてくれるのです。



英語の先生よりもとってもわかりやすいです!!





「これはthat構文だから…」


「そうなのですね…では冒頭のあの単語に繋がるのですか…」





わたしは教科書をパラパラめくって該当のページを開きます。





そこにはわたしがクラス中にとったメモとは違う、異質な文字が書いてありました。



“Don't defy”



殴り書きのようなそのメモを見て、わたしはハッとしました。


これ…西園寺さんが書いた…



結局、defyって、どういう意味なんだろう?



光騎さまもすぐにそのメモを見て、目を丸くします。



わたしは胸がざわつきます。



なんだか見せてはいけないような、後ろめたさがありました。


西園寺さんがあそこまで敵視しているのならば、光騎さまだっていい思いはしないはず…。


それに、わたしを傷つけて光騎さまの胸中を乱そうとしていたくらいですから…




「……これ、里音の字じゃないよね?」



光騎さまはその文字を指差し、わたしに聞きました。


笑顔はなく、じっと深い瞳でわたしを見ています。



「え、ええ…。あの……」


「…don't defy …」


光騎さまが流暢にそう発音します。



「……あの…でぃ…ディファイって……意味が分からなくて………」




わたしはおもむろに電子辞書に手を伸ばします。


ですが、その手は光騎さまに掴まれ阻まれました。



その手を掴む強さに驚きました。



優しく触れるのとは違い、ギュッと固く握られます。



「誰に書かれた?」


光騎さまは低くそう言います。


なんだろう…いつもの優しい声ではなく、ズンっと重く、鋭い声色。



わたしは思わず戸惑ってしまいます。



「み…光騎…さま?」


「誰に書かれたか言え」




命令。


わたしは逆らえません。


やっぱりどこまでも、光騎さまのメイドですから…。





「……西園寺さんです」
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