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余熱
第10章 深まる

耳から首筋を伝って鎖骨へ――。

その道筋を、先生の唇は何度も往復した。

その間にするり、するり、と衣服は脱がされた。


「…下も舐めてほしいの?」


ショーツに指をかけられ、ゆっくりと下げられながら、尋ねられた。

「えっ…」

「だって、腰、揺れてるし…

それに…もうここもこんなに濡らしてる。」


そう指摘すると先生は、わたしの股下に体を滑らせてきた。

わたしは、まるで先生の顔に跨っているかのような体勢になってしまう。

羞恥が激しくこみ上げてきて、腰を浮かせると、先生はわたしの腰を掴み、顔をじりじりと近づけていく。

その様子を見ていることなどできず、目をぎゅっときつく瞑る。

すると、


「葉月」


低くて冷たくて、鋭い声で呼ばれたわたしの名前。

体が強張る。


「ボディソープで洗ったでしょ、ここ。」


「え…だ、だって」


「だめだって言ったよね、俺。」


そう言って先生は起き上がって、わたしから離れようとする。


言われたこと守らなかったから、嫌われた…?


視界がじわっと霞んでいく。


「先生…っ

ごめんなさい…

許してください…っ!」


そう請うと、瞬きとともに目の縁から涙が零れ落ちた。


「じゃあ、」


先生はわたしを組み伏せ、わたしの手を取ると、そのまま秘部へと誘った。


粘着質な体液が自分の乾いた指にまとわりついてくる感触に、心臓が跳ね上がる。


反射的にそこから離れようとした手は、先生の手によってすぐさま押さえつけられる。





「こういう風に、自分で触って、見せてよ、俺に。

そしたら許してあげる。」





先生はそう言って、わたしの手を上下に動かし始めた。

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