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余熱
第10章 深まる
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まるで催眠術にでもかかってしまったかのように、
先生の言う通りに、先生の指づかいを思い出しながら、わたしの中指は動いていく。
「んっ…んんっ…」
「そう…上手…
自分の指なのに、こんなに溢れさせて…」
先生は、零れ出てくるわたしの体液を指で掬い上げる。
「はぁ…っん」
先生の指が秘所に触れた瞬間、恍惚の色を含んだ嬌声が漏れてしまったのが、自分でも分かった。
ただ触れられずに焦らされていた場所への感覚があったから、というわけではない。
待ち望んでいたのは、先生の指。
わたしの指でも、
――そして、きっと他の誰の指でもない、
すらっと伸びる先生の細長い指なのだと、思い知らされた。
「ここも、触ってごらん。
俺、上と下、同時に触ってるでしょ?そういう風に…」
「…先生…っ!」
先生の誘導を、何とか振り払う。
先生の顔がわたしの耳元から離れ、わたしの顔の方へと移る。
「…お、お願い…
もう、やめてください…っ」
鼻の奥がツーンとして、痛く、熱くなる。
「…やめてって…
俺はどこも触ってないけど?」
そう言って、一旦離れたわたしの手を取り、再び秘部へと戻そうとする先生の手。
わたしはその手を奪い、先生の指を自らの秘部に押しつける。
そして、目を見開く先生に、
「……先生に…
先生に……触ってほしいんです…っ!」
と、懇願した。
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