この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
余熱
第11章 横切る

結局、その日は生理痛がひどいということにして、学校を休んでしまった。
初めてだった。
学校を休むのも、仮病を使うのも、
――こんなに熱くて、苦しいのも。
先生に与えられた熱を、体のこれまでよりも奥深くに感じる。
先生の先端がそこに到達したときの感覚。
あれは、初めてではなかった。
先生の侵入を許したのは、昨日が初めてだと思っていたのに、
確実に、呼び起された快感だった。
それだからだろうか。
指先がもたらす快感よりも何よりも、
その快感が、昨夜、車の窓から眺めた夜の闇のように濃く、
そして、微かに崩れ、淀んでいたのは――。
分からない。
どうして、そう感じたのか。
そして、どうしてこんなにもその熱が強く、
いささか強すぎるのではないかと思うくらいに、
体に残っているのか、も――。
"俺に触られてると思って、してごらん、自分で。"
「先生…」
わたしの手はそろり、と下腹部へ伸びていった。

