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余熱
第11章 横切る

結局、その日は生理痛がひどいということにして、学校を休んでしまった。


初めてだった。

学校を休むのも、仮病を使うのも、

――こんなに熱くて、苦しいのも。


先生に与えられた熱を、体のこれまでよりも奥深くに感じる。


先生の先端がそこに到達したときの感覚。

あれは、初めてではなかった。


先生の侵入を許したのは、昨日が初めてだと思っていたのに、

確実に、呼び起された快感だった。


それだからだろうか。


指先がもたらす快感よりも何よりも、

その快感が、昨夜、車の窓から眺めた夜の闇のように濃く、

そして、微かに崩れ、淀んでいたのは――。


分からない。

どうして、そう感じたのか。


そして、どうしてこんなにもその熱が強く、

いささか強すぎるのではないかと思うくらいに、

体に残っているのか、も――。



"俺に触られてると思って、してごらん、自分で。"



「先生…」


わたしの手はそろり、と下腹部へ伸びていった。

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