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余熱
第3章 重なる

ドライヤーの音が止むのが聞こえ、俺も上下に動かす左手を止めた。

水美は裸のまま風呂場から出てきて、ベッドに寝そべっている俺の上に乗る。

いつもこの時点で早くも萎えそうになる。

「今日はひたすら突いてほしい気分だから…すぐ挿れるね?…もうお風呂で濡らしてきたから。」

そう言いながら、何の恥じらいも躊躇もなく挿入しようとするこの女と、あの少女とは、果たして同一人物なのだろうか。

俺も俺でさっさと突き放してしまえばいいものを、あの夜から続く冗長な関係を断ち切れずにいる。

それは、ごく稀に、この女の中にあの少女の片鱗を見出してしまうことがあるから。


大学生ぐらいになって、満足できる相手を求めて、色目を使ってきた何人かの女と寝てみた。

だが、どいつもこいつも、揃いも揃って、挿れて挿れてと、全くだめだった。

友人には、お前はおかしいと嘲笑された。

あの夜、少女の秘部に挿入していたら、もしかしたら挿入という行為が好きになっていたかもしれない。

でも、あの時の俺はそれをしなかった。

夢中になって、少女の秘部を蹂躙し、貪った。


ーーああ、どこかに、あの少女のように、あえかに乱れてくれる女はいないのだろうか。
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