この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
光と首輪、絡まる鎖
第5章 海
少しだけ顔に皺ができて、
わたしが光さんのパーカーを着ているのに
気付いたみたいだった。
「おい、賢児!」
「なに?」
賢児さんが光さんを見る。
「こはるナンパされてたぞ。
上になんか着せるか、誰か一緒に行くかしろ」
「えっ、こはるごめんね、恐かったよね」
賢児さんが申し訳なさそうにわたしを見る。
「だから光の服着せたの?
こはるちゃんのほうがその服似合ってるんじゃない?」
そう言って千恵美さんが笑ってる。
でも千恵美さんはわたしが
これを着ていることは許せないと思う。
女だからわかる。
さっきの顔は、そう言っていた。