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光と首輪、絡まる鎖
第8章 誕生日
賢児さんは運転をしながら言ってきた。
「ピンクの薔薇の花言葉が
ぴったりかなって思ったから」
花言葉?
バッグの中からスマホを取り出すと
ピンクの薔薇の花言葉を検索した。
「温かい心、恋の誓い、美しい少女・・・?」
「そう、俺はこはるに恋してるからね」
恥ずかしげもなく、そんなことを言う。
「賢児さんってやっぱキザ!」
「いつか赤い薔薇をあげるね」
赤い薔薇、赤い薔薇・・・。
検索すると
情熱、美貌、あなたを愛する、だった。
わたしは恥ずかしくなり、
賢児さんから顔を背けると
車の外を流れる景色を眺めた。