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光と首輪、絡まる鎖
第8章 誕生日
賢児さんはわたしの背中を
ぽんぽんと優しく叩くと
「まだ泣くのは早いよ?」
と言って頭を撫でる。
「ここに来たの小学生以来!」
「そんなに前なんだ?楽しもうね」
「うん!でももう既に楽しい!」
チケットを買って
誕生日のバッジを付けてもらい
園内を歩いた。
「こはる?」
「なーに?」
「手繋いでもいい?」
「珍しいね、賢児さんが手繋ぎたいなんて」
「ここならいいかなって」
賢児さんはわたしの手を取ると
指を絡めて恋人繋ぎをしてきた。
「ねぇ賢児さん!お土産屋さん行っていい?」
「もうお土産買うの?荷物になるよ?」
「そうじゃなくて、なんか被るやつ欲しい!」
「じゃあ俺が選んであげる」
そのまますぐ近くのショップに入った。