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光と首輪、絡まる鎖
第8章 誕生日
スマホを持ったまま賢児さんに抱きつき
いっぱいキスをした。
唇を離すと、賢児さんの少しつり上がった目が
悲しそうな色になる。
「さっきの、光・・・?」
「え?」
「着信音、光が好きな曲だった」
「・・・なんで?」
「あんな古い曲、
こはるが入れてるなんて少し不自然だったから」
確かにそうだ。
賢児さん達と出会う前に流行った曲だし、
その前に流れたメール着信音は
わたしの好きなアーティストの最新だった。
「ごめん、ね。もう好きとかじゃないよ?」
「うん・・・」
「これに設定してたのも忘れてたの」
「うん、わかったよ」
「賢児さんが、大好きなの・・・」
「うん、わかってるよ?」