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第9章 過去

「でも光さんってお酒強くないじゃん」

「俺は運転だから呑まないよ、今日は」

「じゃあ、唐揚げ食べたいから居酒屋がいい！」

「色気ねぇな、こはるは」




光さんに笑われたけど、
別に光さんに対して色気なんていらないし！



昔は光さんの為にエッチになりたいと
思った時もあったのに、嘘みたいだ。




光さんの白いスポーツカーに乗って
しばらく走ると駐車場に車を停め、
外観がおしゃれな居酒屋に着いた。




「あ、賢児さん呼ばなくていいの？」

「賢児呼んだら、あいつ、
　俺の分も払えって言いそうだからダメ」

「じゃあメールだけしとくね」

「おう」




光さんがメニューを見ている間に
賢児さんにメールをした。