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HOTEL・LOVE
第14章 そして2人は・・ひとつになった
誰の眼にもふれない、2人きりになったらまず
抱き合って、キスをして・・
と思い描いていたけれど、実際には笑ってしまうほどかけ離れていた。
2人はそれぞれ興味をそそられる場所へと動いていく。
香澄はまずトイレのドアを開け、便座をあげ、
顔を近づけて裏側を見る。
晴樹は風呂のドアを開け、天井をぐるりと見回す。
それから香澄を呼んだ。
あの角、けっこうカビあるね、と指をさす。
うんうんとうなずきながら、
香澄が手にしたのはシャンプーのボトル。
「うわぁこれオーガニックものだよ、良いの使ってる。
あ、ボディタオルもけっこういいね」
さっそく袋から取り出して、肌触りを確かめてみる。
それから2人は洗面台の前でアメニティのすべてを並べてみる。
これ持って帰っていい?と香澄は次々自分の手の中に収めていく。
そんなの持って帰って平気なの?
晴樹の呼びかけに香澄は大笑いする。
「そうだよねぇ!・・そうだ、
うちで新しく使うやつだから試してくれってことで」
「なるほどねぇ、うまい!」
笑い声をなびかせながら、
その間に晴樹は部屋のクローゼットを開け
部屋着やバスローブをひろげていた。