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HOTEL・LOVE
第16章 叶わぬ2度目
ホテル・コパンの2つ先にある、
シンシアというホテルに入ることにした。
コパンよりは小さく、でも入り口の造りがコパンよりもセンスの良さを感じる。
香澄も晴樹も足を止めることなくホテルの中へと入っていった。
日曜の昼下がりにしては空室がある方だ。
4つ、残っている。
写真を見るとどこかのシャレた温泉旅館のような趣がある。
いい感じだ。
だが料金が少々高い。コパンより2割増しくらい。
それが空室の原因だろうか、と晴樹は香澄の耳元でひそひそと意見を述べた。
まったく、仕事熱心ね、と香澄は笑う。
その様子を見て、ちょっと元気を取り戻したかと、晴樹は安心した。