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第4章 ホテルの中でうごめく・・

「笹木さんは・・

　きっといい奥さんなんでしょうね。

　見ててわかるよ。

　旦那さん、きっと幸せなんだろうなぁ」


「やだぁ、な～に？いきなりお世辞？

　そんな事言ってもなんも出ませんよぉ」



予期せぬ男のセリフに、

弁当箱を落としそうになるほど動揺した。


見ててわかるよ・・

まだ２日目なのに、そんなに私のこと

見てるの？って、思ったら・・

また湿り気が・・・



「こうやってよいしょしておけば

　楽に仕事できるかぁ、な～んてね」



晴樹は眼を細めて

わざと意地悪く口をゆがめる。

その顔、なんかやんちゃでかわいい・・


香澄も頬を膨らませて対抗する。


互いに気を引く合戦を繰り広げていたら、

あっという間に休み時間は

終わりをむかえた。