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HOTEL・LOVE
第10章 震える目撃

「えっ?うそ・・

 マジで・・・・?」



香澄も凍りついたように動きが止まった。


まさか、そんな場面に出くわすなんて・・

内緒で働いている場所で

内緒の関係を・・

目撃しちゃうなんて・・

よりによってなんで

このホテルなの・・・?



ごめん・・

そう小さく声を出すと、

掃除道具を持って

リネン室のドアを晴樹が開ける。


斜め前の、今の今まで

職場の仲間たちがいた部屋に入るとまっさきに

窓を開け放った。


奴らの臭いを早く、消したかった。

さっさと片付けて、この部屋から出たい。


いつも以上に動きを速めようとしたが、

ベッドから目が離れない。


めくれ上がった布団。

床に落ちた枕。

そして

脱ぎ捨てられている部屋着・・

あの2人がこの上で・・


嫌でも想像は頭の中に広がる。

だめだ・・

体が動かない・・・


その時・・
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