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色絵
第2章 入門
垂れ下がる桜の枝をくぐるようにして家主の姿が現れた。
ワタシより5.6歳くらい年上だろうか、35.6の男性が枝をくぐった姿勢から、そのまま頭を下げて挨拶された。
「ようこそ、お越しくださいました。」
「いえ、突然お邪魔してすみません。」
ワタシも頭を下げた。
顔を上げて、家主と顔を合わせる。
ドキッ…
心臓が早鐘を打つ。
家主の顔は端正な作りで、やはり絵の中から抜け出したように、儚げな美しさだった。
夫より年上だと思うけど、生活感がないというか、生命力すら感じられないような、世捨て人…
この世離れした美しさが、庭の美しさにマッチしていた。
「あの…外の絵を見て、思わず訪れてしまいました。」
「立ち話もなんですから、中へどうぞ。」
家主は踵をかえて来た道を戻る。
後ろ姿も美しい…思わず見とれてしまったが、慌てて後を追った。
ワタシより5.6歳くらい年上だろうか、35.6の男性が枝をくぐった姿勢から、そのまま頭を下げて挨拶された。
「ようこそ、お越しくださいました。」
「いえ、突然お邪魔してすみません。」
ワタシも頭を下げた。
顔を上げて、家主と顔を合わせる。
ドキッ…
心臓が早鐘を打つ。
家主の顔は端正な作りで、やはり絵の中から抜け出したように、儚げな美しさだった。
夫より年上だと思うけど、生活感がないというか、生命力すら感じられないような、世捨て人…
この世離れした美しさが、庭の美しさにマッチしていた。
「あの…外の絵を見て、思わず訪れてしまいました。」
「立ち話もなんですから、中へどうぞ。」
家主は踵をかえて来た道を戻る。
後ろ姿も美しい…思わず見とれてしまったが、慌てて後を追った。