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色絵
第7章 満開

「さあ、冷めないうちに
召し上がれ」
「あっ、はい」
そう、先生と主人が一番違う点、それは、いつも見ていてくれるということ…
他愛もない会話が弾み、楽しい食事となった。
「食後は少し庭を散歩しましょうか、今日は絵はお休みにして、休息日にしましょう。」
「先生、大丈夫です。」
「いえ、絵は心で描くものと最初にお話ししたでしょう。
疲れている時にいいものはできません。
今日は休息日にして心を充電させましょう。」
「はい」
先生と庭へ出る。玄関の扉を押しながら反対の手が差し伸べられる。
ワタシはその手に自分の手を重ねた。
手を繋いで庭を散歩するだけなのに、まるで初デートに出かけるかのごとくウキウキしていた。
「今日は全部廻りますよ。」
先生の知らない花の名前を聞かれたり、小さな花を屈んで眺めたりした。何種類の花がここにあるのだろう。
その間先生は手を繋いだり、屈んだワタシの背に手を置かれたりとずっと触れていてくださった。
春の花が咲き乱れ、芽吹く季節、心が温まり休まる。
先生は子供を見るような目で草花を愛でていた。
召し上がれ」
「あっ、はい」
そう、先生と主人が一番違う点、それは、いつも見ていてくれるということ…
他愛もない会話が弾み、楽しい食事となった。
「食後は少し庭を散歩しましょうか、今日は絵はお休みにして、休息日にしましょう。」
「先生、大丈夫です。」
「いえ、絵は心で描くものと最初にお話ししたでしょう。
疲れている時にいいものはできません。
今日は休息日にして心を充電させましょう。」
「はい」
先生と庭へ出る。玄関の扉を押しながら反対の手が差し伸べられる。
ワタシはその手に自分の手を重ねた。
手を繋いで庭を散歩するだけなのに、まるで初デートに出かけるかのごとくウキウキしていた。
「今日は全部廻りますよ。」
先生の知らない花の名前を聞かれたり、小さな花を屈んで眺めたりした。何種類の花がここにあるのだろう。
その間先生は手を繋いだり、屈んだワタシの背に手を置かれたりとずっと触れていてくださった。
春の花が咲き乱れ、芽吹く季節、心が温まり休まる。
先生は子供を見るような目で草花を愛でていた。

