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色絵
第11章 無花果
沙絵さんが伏し目がちにしている絵、

「沙絵、五歳」
絵の右下に小さく書かれた文字。

唇を少し開き、赤い舌を妖しく伸ばしている。

口の少し下で両手が握られている。

直接描かれてはいないのに、その空間に先生のモノがあり、手で握り、舌で先端をチロチロと舐めて、口淫をしていることが明らかだった。

絵の美しさと驚愕と嫉妬が混ざり息を呑む。


「沙絵、六歳」

昨日庭でワタシがしたポーズ。
着物を自分で開いて裸を晒す沙絵さんの体は、どうみても幼女なのに、

その表情と視線は妖しく、描き手の先生を誘う女のものだった。


「沙絵、七歳。七五三、初縛」

着物はなく、裸に亀甲縛りと股縄を施された沙絵さんを前後から見て描いたもの。

七五三の記念撮影のごとく、1枚の紙に前面と背面が描かれ、
七五三の祝い、節目を迎え、初めて縄化粧をしてもらい自慢気に肌を晒す彼女が…
ワタシを嘲笑っているように見えた。

「沙絵、八歳。慶び。」

M字に開脚した状態で彼女は天井から吊るされている。

彼女は恥部の当たりに両手で毬を押すような手つきだ。

そして、彼女は上を向き、目を閉じて涙を溢していて、口を開き喜びを訴えていた。
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