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色絵
第6章 開花
色付けをする。今回初めて対面での絵となるので、顔は口から下を描いた。
はっきり特定させずにぼんやりさせておいた方が、次に描いて欲しいと思うかと考えた。


まずは顔を色付ける。ふっくらとした唇は最後に残しておいた。色欲の一つの出口だから…

首のラインを見る。喉や鎖骨に繋がる筋、綺麗な造形を留めた。

絵になると貴女は言ったが、本当にそうだ。瞬間を形に残し命を写し取る作業。

色を混ぜ筆にとり平面を立体に変え色を吹き込む。
貴女は、僕の手先を見つめ、描かれることを意識していた。

胸元と腹のベース部分を塗り、そこから隆起する乳房へと筆を走らせる。

間近でみた柔らかさ、しっとりとした感触と、色により張り出て勃ちあがる膨らみを色で表現する。

僕の視線を感じ、赤くなりながらも、視姦に甘んじ震えながらも欲を育む貴女は、悦びで小刻みに震えている。

その乳房に直接触れ、形を体感できるのはいつだろうか…

目と筆で、貴女と絵の両方を犯しながら、昂る興奮に酔いしれた。

犯すように縫いとどめた乳房は、ふっくらと紙から盛り上がった。

対面する羞恥に自虐的に興奮する貴女は、吐息を洩らし続けた。
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