この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
みぃのお話【番外編】
第6章 『旦那様☆ロマンチスト』~クリスマスのお話~
「お嬢さん達、ひと休みしたら」
「マスター」
土曜日の午後。
ずっと作業しつづけ、慣れない作業のせいで、目も肩も凄く凝っていた。
そんな時、絶妙なタイミングでマスターの梶さんからの優しい言葉が掛かり、時計を見れば既に午後三時半になるところ。
梶さんがその手に持っているトレーには、湯気がたちのぼる二つの珈琲カップ。
入れたての珈琲の香りが鼻をくすぐる。
いつも、お店から購入しているのは飲みやすいブレンド珈琲だけれど、鼻腔を満たすのはエプスレッソの濃厚な香りだ。それにふんわりとしたミルクの甘い香りが合わさった香りがして、思わず私はカップの中を覗いてしまう。