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みぃのお話【番外編】
第6章 『旦那様☆ロマンチスト』~クリスマスのお話~
さきほどロートキルシェで、佳世さんから伏せ目の処理を教えて貰って。
棒針から毛糸を外す作業をして、マフラーの本体は完成した。
後は端にフリンジをつける作業を残すのみ。
もうほとんど形が出来ているマフラーを胸に抱えながら、家路へと急ぐ私の胸は少しだけ早いけれど、達成感で満たされていた。
「ただいまー」
「おかえり、みーな」
先週は、敏さんも出掛ける用事があり、二人とも外出で家を留守にしていて。私の方が帰宅が早かったから問題なかった。
今日も二人とも外出だったんだけれど、少し帰りが遅くなり、敏さんの方が家に早く帰ってきていて、ちょっとだけ焦る。
「今ご飯の支度するから」
「あぁ」
玄関まで出迎えてくれた敏さん。
その目に、編み物が入ったトートバックの中をみられないよう、思わず後ろに隠す。
「みーな、今…何か隠した?」
「なっ、なんでも無いよ」