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みぃのお話【番外編】
第6章 『旦那様☆ロマンチスト』~クリスマスのお話~
 

「凛子、お前、いい加減にしろ…!」
 
 
 凛子ちゃんが自分でその包装紙を破って、敏さん敏さんの首に強引にマフラーを当てようとしたのと、敏さんが凛子ちゃんの肩をつかんだのはほぼ同時で。

 敏さんによって止められた凛子ちゃんの手から、弾みでスルリとマフラーはソファーへと滑り落ち、凛子ちゃんな上機嫌だったその笑顔は泣きそうだった。
 
 
「いいか、凛子。お前の彼氏に急な残業が入ったから、仕方なく俺の家に連れて来たんだ。なのにみーなに対するその態度はなんなんだよ。みーなが何も言わないからってイイ気になるな」
「イイ気になってるのは敏にぃとみーなさんじゃない。そんな同情…迷惑なだけだもの」
「同情ってお前…。とにかく、これは俺のものではない。だからこれを受け取らない」
 
 
 ……凛子ちゃんに、いったい何があったの?


 凛子ちゃんは今にも泣きそうな顔をして。大きな瞳には涙の膨らみが溢れて流れ落ちそうになっていた、


 でも、その涙は凛子ちゃんに甘い敏さんがはっきりと拒絶したせいだけじゃない―――そんな気がして。



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