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みぃのお話【番外編】
第6章 『旦那様☆ロマンチスト』~クリスマスのお話~
ちょっと、凛子ちゃん。私そんな事思ってないよ!敏さんが教えてくれないせいで、凛子ちゃんが誰かと付き合ってることも知らなかったし、今日だって…ちょっと悲しい気持ちになったんだからね。
「バカだな、凛子。お前にそんな嘘ついてどうするんだよ。賢がだけが急な残業になったのは、あいつが担当していた案件だからだ。
待ち合わせ場所で、一人賢を待ってたお前を家に連れて来たのは、遅くなりそうだから伝えて欲しいと賢に頼まれたからで、凛子のアパートよりうちの方が会社に近いから、うちで待てば良いと思ったんだよ。仕事中にプライベートな電話は難しいし」
「…敏にぃ、それ、本当に本当?」
「疑り深いな、凛子は。
さっき車の中で話したろう。今日、賢は急な残業だから、それが終わるまで家で待てばいいって」
気持ちを爆発させた凛子ちゃんの顔は涙と鼻水とでグチャグチャだったけど、素直な気持ちを口にしたその姿は凄く可愛いと思った私だった。……私にも経験あるものね。
「凛子ちゃん、洗面所…行く?」
「…はい」