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みぃのお話【番外編】
第6章 『旦那様☆ロマンチスト』~クリスマスのお話~
「―――みーなっ!」
「は、はい!」
急に敏さんの気配を背後に感じた私は、びっくりして振り向いた。
「さっきから何度も呼んでるのに。みーな、気がつかないんだものな。
洗い物の手が止まってるけど、何考えてたの」
「ううん、なんでも…な―――んんんっ!」
後ろを振り向いたら、敏さんが思ったよりずっと近くにいた。
近くも近く…すぐ後ろに立っていた敏さんに、焦る間もなくキスされてしまう。
冷たい唇に敏さんの熱い唇が気持ち良かった。
チュッとした不意打ちのキスは、新婚の時分に敏さんが私を驚かすことを目的に、良く仕掛けていたイタズラだ。
もう新婚さんでも無いのに―――その久びさなキスのイタズラのせいで、躯の力が抜けていくのがわかる。