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みぃのお話【番外編】
第6章 『旦那様☆ロマンチスト』~クリスマスのお話~

「みーな、どうした?ニヤニヤしちゃて」
「ニヤニヤなんかしてないもん。グラスから見えるクリスマスツリーが綺麗だなって思ってたの!」
 
「ふうん。どれ」


 ……敏さん、近いです!

 
 グイっと。

 敏さんが、グラスを持った私の顔に自分の顔を寄せるように近付いて来て。
 私の顔のすぐ側…息が掛かるぐらいの距離に敏さんの顔があって。

 その日常とは全然違う距離感に、ドキドキしてしまう私。
 心臓の音――その鼓動が、敏さんに聴こえてしまいそうな距離にちょっと焦る。


 ワイングラス越しに、クリスマスツリーのライトを眺める敏さんの横顔が素敵過ぎて、私は敏さんの方を直視出来ない。

 
 それに。
 敏さんが後ろ手に隠している何か―――。
 
 敏さんが動く度にカサカサと音を立てるセロファンの音が気になって。その音の出処である敏さんの手許に思わず目かいってしまうのだ。
 


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