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みぃのお話【番外編】
第6章 『旦那様☆ロマンチスト』~クリスマスのお話~
「ところで、みーな。なにか忘れてるよね」
「うん…遅くなっちゃってゴメン、ね。
これ。敏さんにクリスマスプレゼント」
「みーなが毎日内緒で頑張ってたのは、これせい?」
「…内緒でって…敏さん、知ってたの?!」
敏さんに見つからないように、毎日コツコツ頑張っていたのに、バレてたなんて驚きだった。
最近は、年末に向けての残業が入る事が多々あったし、敏さんの好きな作家の新刊も出たばかり。読書を楽しんでる時間や、入浴中を狙っての作業は敏さんに内緒にするためだったのに――…!
「…敏さん、もしかして。こそこそ何やってるのかなぁって、思ってたりした?」
「まぁ、な。みーなは隠し事が得意じゃないだろ?
でも、みーちゃんがさ、毛糸の短いヤツで遊んでたんだよな。それに、こないだ実家で兄貴と会ったとき、みーなと佳世さんが最近仲良いって話を聞いたりしてたし」
先日、敏さんが実家のお義母さんから呼ばれて、林檎をたくさん頂いてきたんだけど、義兄さんと実家でそんな話をしていたなってたなんて知らなかった。
みーちゃんは猫だから、毛糸にじゃれるのは仕方無いことで―――やっぱり隠し事は出来ないな、なんて。そう思った私だった。