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みぃのお話【番外編】
第2章 『旦那様☆ロマンチスト』~秘密のレシピ~

母が炊いたあんこは甘さが絶妙で美味しくて。
市販のぼた餅より断然大好きだった。
子供の頃から樹菜の好物だったそのあんこは、おばぁちゃんから母へ、母から樹菜へ伝わるレシピだったけれど。
ーー 私が炊いてもこんなに美味しくならない。
母に、レシピ以外の秘密‥あるんでしょ?って聞いても、何故か可笑しそうに微笑むだけなの。
ーー 意味深なその微笑み。
後でその理由を知ることになるんだけれど。
「樹菜、これ、もって帰りなさいね。」
母が差し出した紙袋には、豆腐カステラや、筍の煮物など、お彼岸で御供えする御馳走と共にぼた餅が、用意されていた。
「わぁぁ、ありがとぉ!お母さん。」
「晩御飯に一品付けられるでしょ?敏ちゃんに食べさせてあげなさい。」
「お彼岸の中日に敏さんとお邪魔しまーす。」
そう言って私は敏さんの待つ自宅へ戻った。
****
晩御飯の後に、デザートだよ~♪とぼた餅を出した。
お餅が正直余り得意でない敏さんは、
「‥うん、サンキュ」
と、返事をするものの気もそぞろ。
市販のぼた餅より断然大好きだった。
子供の頃から樹菜の好物だったそのあんこは、おばぁちゃんから母へ、母から樹菜へ伝わるレシピだったけれど。
ーー 私が炊いてもこんなに美味しくならない。
母に、レシピ以外の秘密‥あるんでしょ?って聞いても、何故か可笑しそうに微笑むだけなの。
ーー 意味深なその微笑み。
後でその理由を知ることになるんだけれど。
「樹菜、これ、もって帰りなさいね。」
母が差し出した紙袋には、豆腐カステラや、筍の煮物など、お彼岸で御供えする御馳走と共にぼた餅が、用意されていた。
「わぁぁ、ありがとぉ!お母さん。」
「晩御飯に一品付けられるでしょ?敏ちゃんに食べさせてあげなさい。」
「お彼岸の中日に敏さんとお邪魔しまーす。」
そう言って私は敏さんの待つ自宅へ戻った。
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晩御飯の後に、デザートだよ~♪とぼた餅を出した。
お餅が正直余り得意でない敏さんは、
「‥うん、サンキュ」
と、返事をするものの気もそぞろ。

