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みぃのお話【番外編】
第4章 『だ~いすき!』~書道で恥ずかし☆墨の誘惑?~

文字の全体の調和を見ることをしないで、気になる一部分にこだわって。
凝り固まっていた華子の文字と同じように、その肩は凝り固まりガチガチになっていた。


「ほら、右肩が凝って持ち上がっている。」

「んんっ…!」


固くなっている場所を親指でグリグリと押すと、華子の口から悩ましい声が漏れ出る。

俺がグリグリとしたいのはココじゃないんだけど。

自分を信頼して、いとも簡単に躯を任せる華子の首すじに陽輔は一つキスを落とすと、華子を敷いてある下敷きの上に横たえた。


「…!ようちゃん?」

「華子が、その文字の気持ちになればいいんだ。」


陽輔のその発言に華子の躯は固まった。


―――その気持ちって何?


『落日五湖遊』
華子の今書いている課題は五言絶句の『秋日湖上』の中の一節だった。

意味としては『夕陽が射す頃に太湖で気ままに過ごした』となるのだが、(華子は漢詩に詳しくないので、書道の先生の受け売り)その一文だけでは意味をなさない。



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