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ナナノナノカカン
第8章 ナナナノハチ@アマイヒ
もし、実際に秋景の言葉を食べられたとすれば。

それはきっと、やめられなくなる味なのだろう、
一度満たされても直ぐまた欲しくなる。
身体を悪くするよ、と言われても。
どうしてもどうしても、と摘んでしまうのだろう。

そんなことを考えながら返事をする。

「…出来るわ、鳳には生まれ変わった私を見せて―
 秋景には汚く惨めな弱い私を見せるわ、だから」

ナナは自分を撫でている秋景の手をそっと捕えると、
それを自分の胸元へ導き、置いた。

「心も体も繋いで、導いてください」
「―ああ、勿論どちらも離さない」

それが、結ばれた―
ナナに首輪が着けられた瞬間だった。

暫く、二人は沈黙を味わっていたが
やがて秋景が口を開く。

「恥ずかしいな、たったの数日でこんな」
「プロポーズみたいな」
「おかしいよなあ」
「うん、変ね」
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