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ナナノナノカカン
第10章 ナナナノジュウ@キイテカイテ
「悪い、それほど深く考えずに―そうだな、
 改めて―ナナは、俺の奴隷に―いや、
 俺に、支配されたい。
 ≪ああいう≫感覚を味わいたい。
 そうは思うか?」

ナナは再度考える。
支配。秋景に繋がれ、命令され――
時には罰を、時には褒美を。

痛みや苦しみは怖いし、
恥ずかしいことは恥ずかしい、
気の狂いそうな感覚、狂ってしまったのではという不安―

でも、秋景は自分をきちんと日常に連れ戻すと約束してくれた。
堕ちても、元の場所へ連れて帰る、と。

「…ええ、それは、そう」
「そうか。よし、じゃあ一つ書いて貰ってもいいか」
「書く?なにを…?」

ナナがたどたどしくも頷くと
秋景はペンを取り出し、それを渡した。

「紙―何でもいい、便箋でもノートでも。一枚」
「?――ちょっと待ってね」

ペンをテーブルに置き、ナナは抽斗から便箋を出した。
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