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ナナノナノカカン
第4章 ナナナノヨン@ナナノヒミツ
「この頁、読んでみろ」
「え、ここ、を…?」
「何だ、嫌よ!って言わないのか。
 大人しくなってまあ…可愛いな、そうだよ、そこ。
 ゆっくり俺に聞かせてみなさい」
「…うう…」

言葉とは裏腹に、優しく頭を撫でる秋景にナナは従った。

従わないと鳳にバラされるかも―という心配だけではなく、
もう秋景にはバレてしまったのだし―という諦めや、
抑え込んできた願望が叶おうとしている期待のためだった。

「お、男は縛り上げた伊織の唇を奪い―
 時間を掛けて口内を嬲ったあと、そ、その」
「その?」
「白く艶やかな太腿に指を這わせ――
 もう片方の手で胸をま、弄った……」


それから指定の頁を読み終わるまで
ナナは目を潤ませ、何度も、乾く唇を舐めながら
その頁の言葉をなぞり、紡いでいく。
時折、助けを求めるように秋景を見てはまた視線を落とし―
その仕草は、秋景の嗜虐心を擽った。
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