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第1章 ナナナノイチ＠ハジメノシツケ

が、そんなナナの日常もどうやら
今日から暫くは違うものになってしまう…らしい。

「何をしているの、凰！」

ナナは寝巻きのワンピースのまま凰を探して階下へ降り、
リビングのテーブルに何やら紙が置かれているのを見つける。

「…？」

静まり返っている屋敷。
不審に思いつつ、それを手に取り――ナナは愕然とした。

「な、なによこれ」

《親愛なるお嬢様へ

　申し訳御座いません。
　私は少々お嬢様を甘やかしすぎてしまいました。
　しかし、私にはどうしても心を鬼にすることが出来ません。

　そこで 代わりの人物に、
　お嬢様を教育して頂くことにしました。
　そして私はその間だけお嬢様から離れます。
　勝手をお許しください。

　でも、きっとこの一週間で
　お嬢様は素敵な女性になれるはずです。
　そして私も、より立派な執事になってお嬢様のもとへ帰ります。
　
　凰》