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ナナノナノカカン
第1章 ナナナノイチ@ハジメノシツケ
置き手紙には凰の字でそう記されていた。
ナナはそれを握り締めながら、わなわなと震えた。
「なんの冗談よ…っ」
バシッ、とテーブルに握りしめたそれを叩きつけたときだった。
「こら、そういうことをしない」
背後から、聞き覚えのない声。
ナナが振り返ると見知らぬ男が居た。彼女も馬鹿ではない。
長い髪を耳の後ろに遣ると口を開いた。
「あなたが私の教育係?」
「ああ、逆井。逆井秋景」
「帰っていいわよ、それか一週間だっけ?何もしないで。
私には近づかないで。空き部屋なら幾つかあるから
好きなところに居てそこから必要以外は出ないで」
「そういうわけにはいかない、仕事だからな」
「雇われたんでしょ?お金ならちゃんと渡すように言うわ、だから」
ナナはそれを握り締めながら、わなわなと震えた。
「なんの冗談よ…っ」
バシッ、とテーブルに握りしめたそれを叩きつけたときだった。
「こら、そういうことをしない」
背後から、聞き覚えのない声。
ナナが振り返ると見知らぬ男が居た。彼女も馬鹿ではない。
長い髪を耳の後ろに遣ると口を開いた。
「あなたが私の教育係?」
「ああ、逆井。逆井秋景」
「帰っていいわよ、それか一週間だっけ?何もしないで。
私には近づかないで。空き部屋なら幾つかあるから
好きなところに居てそこから必要以外は出ないで」
「そういうわけにはいかない、仕事だからな」
「雇われたんでしょ?お金ならちゃんと渡すように言うわ、だから」