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ナナノナノカカン
第5章 ナナナノゴ@オベンキョウ?
「さて、あと数分か」
胃腸が云々、は嘘で―紅茶に溶いたのは媚薬だった。
一応、ナナに告げた通り手洗いまでは行き、扉を閉める。
「執事ってそんなにイイモノなのかねえ」
ナナの、明るい表情と声を思い出しながら呟く。
が、直ぐに言い直す。
「執事とは そこまで良いものなのでしょうかねえ、か…」
今日はまだ暫くこのままだ。
まだ執事で居なければならない。
それから十分ほど経っただろうか、足音が聞こえてくる。――ナナだ。
「逆井、逆井っ、ちょっと、ちょっと!まだなの!?」
ドンドンと手洗いの扉を殴る音。
秋景は小さく咳払いをすると、壁に凭れたまま言った。
胃腸が云々、は嘘で―紅茶に溶いたのは媚薬だった。
一応、ナナに告げた通り手洗いまでは行き、扉を閉める。
「執事ってそんなにイイモノなのかねえ」
ナナの、明るい表情と声を思い出しながら呟く。
が、直ぐに言い直す。
「執事とは そこまで良いものなのでしょうかねえ、か…」
今日はまだ暫くこのままだ。
まだ執事で居なければならない。
それから十分ほど経っただろうか、足音が聞こえてくる。――ナナだ。
「逆井、逆井っ、ちょっと、ちょっと!まだなの!?」
ドンドンと手洗いの扉を殴る音。
秋景は小さく咳払いをすると、壁に凭れたまま言った。