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ナナノナノカカン
第6章 ナナナノロク@チンモクトムチ
「秋景に、お仕置き…して貰う…」
「よし、じゃあ――そうだな、
 そこの壁に手をついてお尻を突き出して」

逃げ――たい?
ナナは引き返せなくなっていた。
自分で頼んだことだが、羞恥や恐怖が無いわけではない。

しかしそれ以上に《求めて》居た。心か体、
或いはそのどちらもが、罰を求めているのだ。

「鞭の経験は」
「そんなのあるわけない…」

秋景は階下から持ってきた鞄から鞭を取り出し、
それでナナの背中を撫でながら訊いた。

「だろうな、甘やかされてきたナナには無いだろうな。
 ほら、これだ――これを、こうして――」

そして、逃げ腰になっているナナに聴こえるように―
―鞭で空を切った。
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