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綺麗に汚れて
第1章 一目惚れ
後に知ることだけど、ヒロくんはかなり喧嘩っ早いらしく、一度キレるとそれはもう大変なのだとか。
飲んで喧嘩して、それを聞いただけで私の中でヒロくんという男の印象がどんどんと悪くなっていく。
関わりたくない。喧嘩する男は嫌い。
嫌いってか面倒臭い。
何せ私は相当な面倒臭がり屋。
だけど車もないし、隣の市にある自宅まで今から帰れるわけもなく、嫌な気分を誤魔化すようにお酒を飲んだ。
そして数十分が経ち…
「綾乃、サヤカ…あと翔太もごめんな?」
重ーい空気と共に、加藤くんが戻ってきた。
そして加藤くんの次に
「…………」
顔が鬼のようになっている無言のヒロくんが部屋に入ってきて…
「どーも…」
その次に、ヒロくんと一緒にいた友達が気まずそうに入ってきた。
凄く背が高くて…
鼻筋が通っていて…
金髪なのに髪がサラサラしてて…
「…………」
自分の心臓が、凄く久しぶりに
ドキッ…
としたのが分かった――――