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綺麗に汚れて
第1章 一目惚れ
ドアを閉めて、ドキドキが止まらない心臓を両手の平で押さえながら大きく息を吐いた。
「かっこよすぎ…」
そう独り言を言わずにはいられない。
怒ってるヒロくんは面倒だけど、ヒロくんが帰ったらあのイケメンくんも帰ってしまうのかな?
てかあれだけかっこよかったら彼女いるよね…
けど紹介して紹介してと人伝いに言うヒロくんや、女の子と宅飲みするから来てと言われて来た加藤くんと違って、チャラチャラしてなさそうなところが更にポイントアップ。
話してみたいな。けどそんな空気じゃないし、ヒロくんが邪魔だけど、ヒロくんが帰ると帰るのかな?
そんなことを考えながらトイレの電気をつけようと、パチッとスイッチを入れたが…
あれ…?
パチッパチッパチッ…
「翔太くん…電気付かないよ~…」
…………
って、暗っ!!
電気の付かないトイレより、部屋が暗いし重いっ!!
「あー…電球切れたのかな…」
しかも気まずそうに翔太くんはそう言うだけで、動いてくれない。
勝手の分からない人様の家のトイレに、電気なしの真っ暗闇で入れと?
どうすればいいの…
そう思ってドアの前で突っ立っていると、
「付かないの?」
「―――――…」
まだ名前も知らないあのイケメンくんが、腰を上げた…