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綺麗に汚れて
第2章 秘密の夜
 

ヒロくんには知られなくなかったのか何なのか、よく分からないけど、とにかくアキラくんはここに戻ってきてくれるらしい。


「綾乃、まじでアキラ狙うの?」


戻ってきてくれることを一応ここが自宅でもある翔太くんには話すと、眉間にシワを寄せてそう聞かれた。


「なんで?アキラくんは駄目なの?」

「いや、アキラが駄目なわけじゃなくて…なんかヒロが可哀想だなーって。」


もう…またヒロヒロヒロヒロって。

それは聞き飽きたってば。


「それより、アキラくんって彼女いるのかな!?」

「ううん。もう半年くらいいないんじゃないかな?俺の知る限りでは。」

「翔太くんの知る限り?…翔太くんとアキラくんはそんなに仲良しってわけじゃないの?」

「普通に仲良いよ。でもアキラは秘密主義者だから。彼女出来たってことは教えてくれても、自分の彼女を友達に紹介したりとかは滅多にしない奴だし。」

「へぇ…でもアキラくん、モテるでしょ?」

「んー、どうだろ。とにかくアキラは秘密主義のコッソリタイプだからなー。そんでもって、むっつりスケベ。」

「あはは!」


酷い言われように笑ったけど、要するに友達の翔太くんでもアキラくんはよく分からないミステリアスな人ってことなのかな?


何だか危ない感じがした。

だけど――――秘密主義者の秘密の顔が見てみたいと思った。



 
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